投資信託をおすすめする理由とおすすめしない理由

投資

資産運用で投資信託を購入すべきかどうかは人によって異なります。投資信託の特徴をよく理解していれば投資信託は魅力的な金融商品となりますし、逆に特徴をよく理解していないと投資信託で効率的にお金を増やすことができません。

この投稿を読んでいただければ、基本的なレベルで投資信託を購入する場合の注意点がわかりますので、投資信託を購入すべきか購入を控えるべきかがわかります。

投資信託とは

投資信託とは、投資家が直接株式や債券に投資するのではなく、専門家が投資家から集めたお金をひとつのお財布で株式や債券などに投資して資産運用を行う金融商品で、カタカナではよくファンドと呼ばれます。

投資信託の運用対象は株式や債券ですので、元本の値動きがありますので、基本的に元本は保証されていません。専門家のノウハウと資金力によって運用効率のアップを狙った金融商品で、ひとつの投資信託という金融商品で複数の資産に投資することで分散投資を行うことでリスクを管理していることが特徴的です。

投資信託をおすすめする理由

投資信託は資産運用をプロに任せるため、個別投資対象の選別や売買のタイミングを気にせず初心者でも直ぐに投資を始められる点はメリットです。投資をする場合にリスク分散するため分散投資を行うことが一般的ですが、そうした投資のポートフォリオも専門家に任せることができます。個別に分散投資を行うことと比べて少額で始められるというのもメリットと言えるでしょう。

投資信託のデメリット

投資信託は専門家に運用を任せることができるというメリットがありますが、逆に言えば、それ故のデメリットがありますので、その特徴を理解しておくことが重要です。

投資信託には、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などの手数料がかかります。最近は購入時手数料がかからない投資信託もネット証券中心に増えていますが、そのような投資信託をノーロードファンドといいます。一般的に、投資信託の購入時には、商品説明などの対価として投資金額の最大3%ほどの手数料を証券会社や銀行などの販売会社に支払いますが、ノーロードファンドの場合は購入時の手数料が無料となります。しかしながら、信託報酬などはかかりますので、投資信託を購入する場合、手数料がどれだけかかるかをよく確認する必要があります。

投資信託は、手数料がかかる分は確実に運用利回りが下がることにつながりますし、売買を繰り返すとその都度手数料が嵩みますので、短期で売買する運用には一般的には不向きとも言われています。

加えて、手数料のひとつである信託報酬は保有期間中は日々必要となる経費ですので、売買をしなくても、投資信託を保有し続けるだけで発生する費用があることにも留意が必要です。

投資信託の種類と注意点

「アクティブ運用」を「パッシブ運用」

投資信託には大きく分けて「アクティブ運用」を「パッシブ運用」があります。簡単に言えば、リスクとコストを多めにとって、大きなリターンを狙いにいくスタイルが「アクティブ運用」で、リスクを抑えて株価指数並みのリターンを狙いにいくスタイルが「インデックス(型)運用」とも別称される「パッシブ運用」になります。特に「アクティブ運用」の場合はリスクを多くとりますので手数料も高く、ファンドマネージャーの手腕次第では期待通りの成果とならない場合もあります。

レバレッジ型投資信託

また、レバレッジと言われる「てこの原理」を使ってより多くのリターンを狙う場合や、為替やデリバティブを織り込んだ商品は、投資内容が非常に複雑になり、手数料が高くなりますので、その分、確実にリターンは下がります。

レバレッジを効かす運用は儲かるときの儲けが大きくなる分、損をする場合も損失が大きくなります。資金にどの程度余裕があるかによりますが、余裕資金が十分ではない状態でリスクを大きくとる運用は避けた方が望ましいと考えます。

毎月分配型の投資信託

毎月分配型の投資信託にも注意が必要です。分配金というと売買益や配当をイメージしますが、所謂タコ足配当(元本を取り崩して行う配当)を行う場合、元本が目減りしますので、実質的なリターンは減っていきます。昔は元本の払戻金を「特別分配金」とよんでいましたが、現在は、「元本払戻金」と表記されることが多く、実質的なリターンではないことがわかりやすくなっています。

投資は元本をもとにリターンを得るのが基本ですので、元本を目減りさせてまでお金を払い戻すスタイルは個人的にはおすすめできません。

まとめ

銀行が窓口で投資信託をおすすめするのは、販売手数料を確実に稼ぐためで、お客様を儲けさせるためではないことはよく言われています。つまり、売る方からみた投資信託のメリットは手数料収入が得られることです。購入する側はその手数料を上回るリターンを得なければなりませんが、その運用は専門家にお任せするのが投資信託ですので、投資信託を購入するのであれば、積立式のインデックスファンドなど、出来るだけ手数料を抑えた商品を選ぶのが望ましいと考えます。

一方、株式や債券投資でもシンプルな投資であれば、個人でも買えますので、発行元が身近で信用できる場合は、投資信託ではなく、直接、株式や債券を購入しても良いのではないかと思います。

何よりも金融商品を購入する場合は、すすめられるままに購入することは絶対に避け、自分で納得して購入することを心がけてください。

※最終的には投資判断は自己判断です。私の考えが少しでもお役に立てれば幸いです。

コメント